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子供達の生活習慣を向上させる「朝ごはんやさん」に期待

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大阪府大阪市東淀川区、西淡路小学校で早朝から、おばあちゃん達が大量の「朝ごはん」の準備に追われている。

 週に3回、事前に希望すれば小学生は学校で朝ごはんを無料で食べられると話題の「朝ごはんやさん」、気になりすぎて調べてみました。

 

 

 

 

「朝ごはんやさん」の活動

70歳を過ぎた「おばあちゃん」達が早朝から週に3回、小学生のために無料で「朝ごはん」を提供しているボランティア活動です。

 

2019年現在、一度に60食を作っており、朝食を食べるには事前に希望申請しなければなりませんが、申請していない子が突然来ても朝食を提供できるようにプラス10食くらい余分に作る思いやりも欠かさないのです。

 

食材は市からの補助金とフードバンクOSAKAで賄っています。

www.foodbank-osaka.jp

 

「朝ごはんやさん」が誕生したきっかけ

このボランティアを始めるために立ち上がった一人のおばあちゃん、表西 弘子さん。

朝ごはんを食べていない小学生がいる現実を知り、朝ごはんを食べないと学力や体力が劣ることを知り「朝ごはんを毎日出す」という目標を揚げ、大阪市の区民提案型事業に応募。 区役所は冗談だと捉えていたようで、実現には程遠い状態から、保健所の許可の問題で場所すら決まらない状態に…

そんな厳しい状況が、校長先生の一言で一転する。

 

「家庭科教室を使っても良いですよ」

 

同校の家庭科教室を利用できることで、衛生面から生徒の登校、食事する場所まですべてが決まり「朝ごはんやさん」が実現することに。

 

 

 

 子供が朝ごはんを食べないデメリットとは?

子供たちが健やかに成長していくためには、適切な運動、調和のとれた食事、十分な休養・ 睡眠が大切です。しかしながら、最近の子供たちをみると、「よく体を動かし、よく食べ、よ く眠る」という成長期の子供にとって当たり前で必要不可欠である基本的な生活習慣に乱れが みられます。今日の子供の基本的な生活習慣の乱れは、学習意欲や体力、気力の低下の要因の 一つとして指摘されています。 

文部科学省が小学校 6 年生と中学校 3 年生を対象に実施した平成 27(2015)年度「全国学 力・学習状況調査」(以下「学力調査」という。)によると、毎日同じくらいの時刻に就寝する 小学生の割合が 79.4%、中学生の割合が 75.3%となっています。

子供の朝食摂取については、朝食を食べないことがある小・中学生の割合は、小学校 6 年 生で 12.5%、中学校 3 年生で 16.2%となっています(図表- 43)。また、毎日朝食を食べる 子供ほど、学力調査の平均正答率が高い傾向にあります(図表- 44)。さらに、平成 27(2015)年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によると、毎日朝食を食べる子供ほど、 体力合計点が高い傾向にあります(図表- 45)。

引用元: 農林水産省

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朝ごはんを食べないことによる体力や学力への影響は少なからずあるのです。

 

「朝ごはんやさん」は誰だって利用できる

このようなボランティア活動の対象となる子は、必然的に生活の厳しい家庭の子が多くなるのですが「朝ごはんやさん」は家庭環境が恵まれている子だって同様に利用できるのです。ただ貧しくて食べれないだけではなく、一人で食事をとる孤食に対しても対応できるように活動することにより、食事環境の改善にも一役かっているのです。

 孤食を救う裏には、親の救済も含まれます。子供が「朝ごはんやさん」を利用することにより、親は早朝から仕事に行くことができるのです。

 

 

 

「朝ごはんやさん」がもたらしたもの

 「朝ごはんやさん」を利用する子供達にも変化が訪れる。

今まで遅刻ばかりしていた子が遅刻しなくなり、早起きが苦手な子が早起きするようになったりと、生活習慣すら良い方向へ改善している子が増えているとのことです。

 

おばあちゃん達は皆、朝から子供達を楽しませたい!との想いだけで参加し、この活動は「必要とする子が完全に居なくなったら辞める」そうですが、人気は衰えることを知らないようですね。