ココイチ(CoCo壱番屋)は日本で生まれたカレー専門のチェーン店であり、これまでも海外進出を積極的に行っています。そして次なる挑戦は、カレーの本場インドに決定とのこと。果たしてこの挑戦は成功する?それとも失敗する?大きなお世話だけど考えてみた。
CoCo壱番屋
カレーのファストフード代表でもある通称ココイチ…「カレー + トッピング」という独自のスタイルで不動の人気FCチェーン店です。
株式会社 壱番屋 会社概要
- 代表者: 代表取締役社長 葛原 守
- 所在地: 愛知県一宮市三ツ井六丁目12番23号
- 設立: 1982年7月1日
- 資本金: 15億327万円
- 従業員数: 1,317名(連結)、753名(個別)(2019年2月末)
- 事業内容: カレー専門店「カレーハウス CoCo壱番屋」の店舗運営及びフランチャイズ展開、その他の飲食事業
意外と知られていないココイチは世界一のカレー店
ココイチの店舗数は、直営159店、フランチャイズ1108店、海外172店、トータル1,439店もの店舗があり、世界的にみてもカレーチェーン店としては世界一の店舗数を誇る優良企業です。
正直なところ、カレーが国民食レベルにある日本での成功はわかりますが、海外でもかなりの店舗数があることを知り、ちょっと驚きでもあります。
カレーの本場「インド」にココイチ進出!勝算はあるのか?
先日、ココイチがインドに進出するとの発表を聞き興味が湧いてきたので、いろいろと個人的に勝算はあるのか考えてみました。
「ココイチ、カレーの本場に挑む!」的なキャッチコピーは受けが良さそうですが、ココイチの本音は「人口12億人の巨大市場に挑む!」なんでしょうね。
私個人的ではありますが…
以前、あるTV番組で「日本のカレーはインドで受け入れられるのか?」という企画を観たことがあり、実際に日本のカレーを現地で振る舞うことに…すると、あっと言う間に人だかりとなり、ほぼ全ての人が日本のカレーは美味いと絶賛していたことを思い出しました。なので、ココイチのインド進出は成功すると思うのですが…
日本との食文化の違いが壁になるのか?
インドへ進出の際、どのようなメニューにするのかが気になるところ。
ココイチによると「ソース、ライスの量、辛さ、トッピングを選ぶスタイル」は日本と同じスタイルで挑むとのこと。
問題は、メニューの中身。日本と文化の違うインド…特に宗教の違いが食文化の違いに直結しています。インド人の8割はヒンズー教、1割強がイスラム教、残り1割がその他の宗教となっており、ヒンズー教は牛肉を食べませんし、海産物もNGなので、海で採れる魚や貝類など、鰹だしも当然NGです。イスラム教は豚肉を食べません。肉を食べるとしたら羊肉でしょうか?
ちなみに宗教柄なのかベジタリアンが非常に多い国として有名です。
国内にはハラール認証店が存在する!
当然、ココイチ側も相当なリサーチを重ねているはずで、しかも海外で172店舗も展開している実績があること、そして注目は日本国内でもハラール認証店舗が存在すること。
イスラム教の方が日本で生活する際に気を遣わなければならない食事、豚肉そのものを食べなければOK!とはいかず、豚肉エキスでもNG!牛肉や鶏肉でもハラールの手順に従った方法でなければNG!など、細かなところまで注意しなければならないので、ムスリムの方はムスリムの方が運営するお店で食材を買い、食事をするのが一般的です。ココイチはこのハードルを国内でクリアし「ハラール秋葉原店」と「ハラール新宿歌舞伎町店」を運営しています。国内でこれだけのことができるので、インドでの成功は遅かれ早かれやって来るはずですね。
日本式カレーのルーツはイギリス!?
カレーの発祥地と言えば、インドですよね?では日本にカレーが伝わって来た国はどこなのでしょう?
日本のカレーと、インドのカレーを比較すると決定的な違いがあります。
「あ〜インドのカレーはスパイスすごいからね!」と思われる方も多いのでは?それも間違いではないのですが、もっと明確な違いがあります。それは日本のカレーには必ずと言って良いほど「小麦粉」が使われていて、インドのカレーには小麦粉は使われません。
浅い鍋にスパイスを入れ煮詰めるインド式カレーと、深めの鍋で煮詰めトロミのついた日本式カレーの違いは「小麦粉」によるものなのです。
この違いは、インドがイギリスの植民地時代、イギリス海軍の船で作られたカレーが波などの揺れで鍋からこぼれ難くするため、あえてカレーに小麦粉を使用しトロミをつけていたものが、日本に入って来たと言われています。