スーパーやコンビニなどで貰うレジ袋、日本では国民一人当たり年間150枚使っているといわれています。無料で貰える事があたりまえの時代から、環境問題や、小売業者のコストダウンなどにより、エコバッグを持って買い物に行く機会があたりまえとなりつつあります。
世界的に見ると、アフリカの国々やアジア圏では先進国よりも早くレジ袋全面禁止となっています。発展途上国や新興国では、街中に不法投棄されたプラスチック製品ゴミで溢れかえっていることが理由とのことです。
そして我が国、日本でも 2019年レジ袋有料化について環境省が会見を実施しました。
- レジ袋有料化に法令制定!環境省が発表
- 富山県レジ袋有料化の先行実施モデルケース
- 国内スターバックスでも変化が
- 画期的な洗えるストロー「SUTENAI シリコンストロー」
- UNIQLO & GU 2020年4月よりレジ袋有料化へ
- コンビニ大手3社レジ袋3円に
- 世界的にもプラスチックを減らす意識
- 忍び寄る「マイクロプラスチック」問題
- さいごに
レジ袋有料化に法令制定!環境省が発表
小売業…例えばスーパーマーケット、コンビニ、ドラックストアー、百貨店などでの買い物の際に無料で貰えるレジ袋(ビニール)の有料化義務付けを、2019年6月3日環境省が発表。その後、具体的な開始時期や詳細が発表されました。
開始時期や骨組み
ザックリですが、開始時期や有料化の詳細は…
- 開始時期は 2020年7月〜
- すべての小売業者にレジ袋有料化を義務付け。
- レジ袋の価格は各社が決定。但し1枚1円以上であること。
- レジ袋の収益金は、原価分を除き環境保全に利用する。
- 事業者は取り組み報告義務により国へ使用料を報告。一定量以上使用で国から勧告、命令の対象となる
レジ袋有料化対象外
❶ レジ袋でも有料化の対象外になるモノの詳細は…
- 暑さ0.05mm以上あるもの(丈夫で繰り返し使えるもの)
- 海洋性分解性プラスティック(配合性100%のもの)
- バイオマス素材配合(配合率25%以上のもの)
❷ 有料化の対象外になるシチュエーション
- 生鮮食品を入れる袋
- クリーニング店の袋
- 中身が商品でないもの(景品、試供品など)
- 事業として反復継続性が認められない場合(フリーマーケットなど)
富山県レジ袋有料化の先行実施モデルケース
富山県では、平成20年より日本では初の県内(富山県レジ袋削減推進協議会加盟店)全域でレジ袋有料化に着手しています。
平成20年4月1日からレジ袋無料配布の取止めを実施
地球温暖化を防ぐために今すぐ必要なこと、それは、一人ひとりが生活の中のむだをなくして、「環境にやさしい生活スタイル」へ変えること。なにげなくもらっていたレジ袋を断り、マイバッグを使うことは、その第一歩になることから、事業者、消費者、行政等が参加する「富山県レジ袋削減推進協議会」においてレジ袋の削減方法が検討された結果、平成20年4月1日から県下全域で主要スーパーマーケット及びクリーニング店で、レジ袋の無料配布の取止めが実施されました。
引用元:
富山県内全域、一斉スタートし価格は固定。
- スーパーなどレジ袋は 1枚5円
- クリーニング店のビニール袋は 1枚10円
開始から10年以上が経過し、富山県でのマイバッグ利用率は92%にまで普及しています。この実績から環境省は「富山方式」を採用するとのこと。
国内スターバックスでも変化が
スターバックスで提供されるストローは、世界で年間10億本使われていると言われています。ストローは、小さなものなのでリサイクルのサイクルに乗りにくく、環境汚染に直結する可能性のある製品です。そこでスターバックスジャパンでは、ストローの素材の変更、改良を重ねることで「紙製ストロー」を開発。2020年1月より随時変更していく予定。今後、あのグリーンのストローのイメージから、紙製ストローのホワイトのイメージに移り変わっていくでしょう。他にも一部の冷たいドリンクに紙製容器を使用し、リサイクル可能な容器として変更するとのこと。
画期的な洗えるストロー「SUTENAI シリコンストロー」
プラスティックストローの廃止が実施され、洗えるストローの需要が高まりつつあります。一般的な洗えるストローは、主にステンレス製で専用の細長い洗浄ブラシが付属されています。しかし、洗うのが面倒で付属のブラシも持ち歩かないといけないという煩わしさがあります。そこでオススメなのが「SUTENAI シリコンストロー」です。
SUTENAIシリコンストロー 特徴
- SUTENAIシリコンストローは自由自在に開封が可能です。中身まで洗えるので捨てずに何度も利用できます。
- SUTENAIシリコンストローは洗った後、道具などは必要とせず簡単にもとに戻り、密着します。再びストローとして利用でき、水分をこぼしません。
- 従来のシリコンストローは清潔に保つためには、ブラシなどで中身を洗う必要がありました。SUTENAIシリコンストローは自在に開封できるため、そういった煩わしさは一切ありません。
- SUTENAIシリコンストローは、シリコーンゴムを原料としておりますので、自由自在に変型し、外出先での利用に持ち運びやすくなっています。
- 一般的にシリコン製品は埃が付き易い素材です。しかし、本品は防塵加工が施され、従来のシリコン素材には無かった、埃が付きにくい仕様となっていますので、安心してご利用いただけます。
- 中までキレイに洗えますので、お子様用として安心して何度もお使いいただけ、経済的です。シリコン製で柔らかいので、プラスチックと違い、安全です。
- 断面は千歳飴のようにどこを切っても同じ構造ですので、お子様や用途に合わせてなどの飲みやすいサイズに長さをカットできます。
※ 引用元: SUTENAI
UNIQLO & GU 2020年4月よりレジ袋有料化へ
ユニクロ & GUを展開するファーストリテイリンググループでは、2019年9月からプラスチックバッグを紙製に変更していましたが、2020年4月よりエコバッグ利用促進のため、ショッピングバッグの有料化に取り組むことになりました。ショッピングバッグの価格は「10円」となります。
2020年中を目処に全世界のファーストリテイリンググループ全体で、店頭でお客様の手に渡る使い捨てプラスチックのうち、ショッピングバッグと商品パッケージの85%に当たる約7,800トンの削減をめざします。
引用元: UNIQLO
コンビニ大手3社レジ袋3円に
コンビニ大手3社は、レジ袋3円に有料化へと足並みをそろえました。バイオマス素材25%以上の場合、有料化の対象外にもかかわらず環境問題の意識配慮として有料化へ。
セブンイレブン
- バイオマス素材30%配合
- 大・中・小・お弁当サイズは各3円
- 特大サイズは5円
ローソン
- バイオマス素材30%配合
- サイズ問わず一律3円
ファミリーマート
- バイオマス素材30%配合
- サイズ問わず一律3円
世界的にもプラスチックを減らす意識
アメリカ、サンフランシスコではペットボトルでの飲料水の販売を禁止。スターバックスがプラスチックストローの提供を終了する発表を受け、国内ファミリーレストランなどでもストローの提供を終了する企業も。フランスでは2020年から使い捨てプラスチック容器を禁止する法律が始まります。今後、日本でもレジ袋はもちろんのことと、プラスチック容器にも規制がかかるのではないでしょうか。
2019年6月 G20大阪サミットでは、2050年までに「海洋プラスチックごみゼロ」を目指すことで各国合意。
忍び寄る「マイクロプラスチック」問題
ストローに限らず、プラスチックは自然に還らない科学物質、放置されたゴミは紫外線や外気熱などにより劣化し粉々になっても自然に還ることはありません。放置されたレジ袋1枚が数千のマイクロプラスチックになるといわれています。海の中に漂い魚などの海洋生物の体に蓄積され、それを人間が食すことになり、消化されずに排泄される。結果的には吸収されないから問題ないと思われますが、プラスチックは海洋を漂うことで有害物質が吸着し時間が経てば経つほど高濃度の有害物質となるのです。いくらプラスチックが消化されなくとも、吸着した有害物質は消化吸収されてしまうかもしれません。
さいごに
日本のレジ袋有料化は、レジ袋全面禁止ではありません。環境問題を大前提とした場合、レジ袋有料化の対象外に矛盾を感じるところもありますが、今後徐々に規制は厳しくなるか、もしくは環境に優しい植物性、海洋分解性のレジ袋が一般化されることが期待されてくるはずです。