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フードデリバリーは出前館を選ぶべき3つの理由

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コロナ禍の影響で飲食業界は厳しい状況が続いていますが、同じ業界内でもフードデリバリーは大盛況!職を失った方や収入が落ちてしまった方などの受け皿としての役割も果たし、更に成長が期待される業界です。そこで今回は、国内フードデリバリーの先駆者である「出前館」の真髄に迫ります。

 

 

 

 

老舗フードデリバリー「出前館」

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出前館

日本にフードデリバリーというサービスを根付かせた「出前館」ですが、フードデリバリー界の黒船「ウーバーイーツ」に加盟店数が抜かれてしまいました。とは言え、20年以上も国内でのフードデリバリー業界を牽引してきただけありサービスの品質は非常に高く、新たなサービスも開始し期待される企業です。

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「出前館」運営会社概要

  • 会社名: 株式会社 出前館
  • 所在地: 東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目27番5号 リンクスクエア新宿(総合受付11階)
  • 設立: 1999年9月
  • 資本金: 161億1,342万円(2020年8月末現在)
  • 代表者: 代表取締役社長藤井 英雄
  • 事業内容: インターネットサイト『出前館』の運営、及びそれに関わる事業

 

 

 

出前館とは?

スマホやパソコンから簡単に出前を注文できるサイト。

配達してほしいエリアを入力すれば、そのエリアで頼めるお店がズラリと表示される他、30種以上のジャンルからも選択でき、1人前からでも注文可能です。

出前館から注文できる加盟店(飲食店)は、47都道府県全てをカバーし、6万店以上の飲食店が登録しています。

 

フードデリバリーの牽引役

もともと出前館は、ネット上で加盟店のユーザー注文受付までが仕事であり、配達は加盟店側で行っていました。ネットによる出前注文の普及とともに加盟店は増え続け順調に業績を伸ばしたものの頭打ちに。配達手段のある飲食店が少ないことが原因。

 

配達手段がない店舗 ← 加盟してほしい

 

「加盟店を増やすためには配達代行をするしかない!」と決意するも、配達員もバイクもノウハウも無い。そこで目をつけたのが"土地勘があり、深夜と午後だけしかバイクが稼働しない新聞販売店" そして2016年、朝日新聞社と業務提携(現在は解消)し配達代行をスタート。

その後、自前の配達員を揃え配達代行を大幅に強化すると、加盟店が1年毎に1,500店以上に急増し現在に至る。

 

 

 

出前館の基本的な配達システム

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出前館

配達の肝となるのが、全国140箇所にある配達拠点。スマホのGPSで配達員の位置を常に把握。

お客様から注文が入ると、お店と配達員、同時に通知。配達員には「店名・お届け先住所・お届け目標時刻」が、お店からある一定のエリア内にいる配達員全員に通知され、その中で行ける配達員が「行く」と意思表示し到着時刻を店に報告。その通知を受けたお店は配達員の到着を逆算して調理をはじめる。配達員が料理を受け取りお客様へ配達完了するまで、配達拠点で配達員の動きを常にモニタリングしている。

 

この基本的なシステムにより出前館を利用するユーザーにとってのメリットは…

  • ほぼお届け予定時刻内に受け取れる
  • 料理ができたての状態で受け取れる

これって日本人だからこそ、いちばん大切なサービスだと感じますね。

 

 

 

ウーバーイーツに対抗するための戦略

加盟店数がウーバーイーツに抜かれてしまった出前館ですが、日本人に愛されるデリバリーを目指すため努力を重ねているようです。ウーバーイーツには、なし得ないサービスを構築するための戦略を紐解きます。

 

配達員のクオリティを高める

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出前館

出前館では、配達員の教育に力を入れています。登録するだけで配達員になれるウーバーイーツとは違い、出前館では "配達員になるためには面接があり、採用されると全国にある配達拠点で講習を受ける" ことが必須となります。

 

配達経験のない初心者には、担当する予定の配達エリアにて熟練配達員からマンツーマン指導を受けることができます。例えば…

  • 駐輪する際は邪魔にならない位置に止め
  • 商品受け取り前には、必ず手を消毒する
  • こぼれ防止のため商品をタオルで固定する方法(隙間を埋める)
  • 信号を避け走りやすい裏道を記憶する
  • 商品を渡す際は笑顔で。

など、細かい点までしっかりと指導しています。

 

 

 

こぼれず熱々で届く専用容器 

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出前館では、大手容器メーカー「エフピコ」と共同開発した「麺料理用デリバリー専用容器」を使用しています(商品により違います)。

従来の容器は素材の内部に隙間のないプラスチック素材でしたが、現在のデリバリー専用容器は素材内部に隙間のある発泡素材を採用!

 

◾️90°Cのお湯を入れ20分後の比較
  • 従来のプラスチック容器→ 62度
  • デリバリー専用容器→ 70度

実験でもわかるように保温性がアップしています。

 

◾️麺類でもスープが溢れない

中皿を本体の内側に押し込むようにはめることで密着力が高まり真横に倒してもスープが溢れにくい仕組みになっています。中皿には通気口があり、麺に蒸気をおくり麺がほぐれやすくなっています。

この通気口の仕組みは、丸亀製麺のテイクアウト用としても採用され爆発的にテイクアウト需要が増えたようです。

 

設備投資でまさかの赤字

配送手数料込みで35%を加盟店からもらう仕組みですが、その売上は配送員のコストに消えていくようで、年々右肩上がりに増加する売上高からは想像できないほど純利益は少ないとのこと。

2020年の売上高は過去最高の103億円ですが、経常損失29億円というから驚きです。

この要因は設備投資に力を入れているためで、現在のキャパシティを広げることや、新たなサービスを開始する準備に費やしている。

 

◾️配達拠点にキッチンを併設

昨年(2020年)、江東区大島にオープンした拠点では、3つのキッチンを併設しています。このエリアにはない有名店のスタッフが常駐し、注文が入るとこのキッチンで調理し、配達員がすぐにピックアップしデリバリーできるのでタイムロスもなく、エリア外の人気店の料理が堪能できるのです。これはウーバーイーツでは不可能な新しいサービスです。

 

現在、江東区大島拠点に常駐している店舗は…

  • 肉のヒマラヤ登山丼
  • 近江牛丼牛bako
  • 新潟タレカツ亀ちゃん

 

最終的な目標として「キッチン併設拠点を地方に展開し、東京にしかない名店の料理をデリバリーで手軽に食べられるようにしたい」という社長の野望が現実になる日も決して遠い未来ではないと感じます。

 

 

 

配達員も働き方で選べる仕組み

ウーバーイーツのように完全歩合制の業務委託雇用と、時間の自由が効く時給制の直接雇用があります。

 

◾️出前館配達員の報酬
  • 平日1件 858円
  • 休日1件 1001円

*業務委託の場合。エリアやプロモーション状況による。

 

◾️月収70万円以上稼ぐ人も!

出前館の業務委託ドライバーの中には、1日30件以上こなす人もいるそうで、この驚異的な数字は「出前館」のデリバリーシステムを深堀すると理解できます。

一般的に…

注文を受ける→ お店へ商品を引き取りに行く→ お客様へ商品をお届け→ 完了

これが一連の流れとなりますが、出前館では複数の注文を同時に受けることが可能で、同方面の注文をまとめて配達効率を高めることができます。もちろん配達の途中でも新規の注文を受けることができます。

上手く注文をまとめて受けられるようになればガッツリ稼ぐことも可能なのですね。

 

 

 

さいごに

出前館はきめ細やかなサービスを主軸に、配達員の教育や雇用形態も多様化させ、サービスを利用する側、そこで働く側、双方に喜びを与える会社を目指しているのだと感じます。より良いサービスは、そこで働く人々の喜びにも繋がる今後も期待される「出前館」から目が離せませんね。